業務命令の仕方 [タケル君]
他人に仕事を頼む際、筆者はできるだけ相手にその趣旨を説明するようにしている。
そのほうが依頼された相手も業務内容に責任を持ってくれるし、場合によっては筆者が期待する以上の成果をあげてくれるからだ。
しかし、
「業務命令です!」とか
「○○さんが言ってました。だからやってください。」
とだけ言われたらどうだろうか?
もちろんこれはタケル君のことである。
タケル君は他部署から依頼された雑用は大抵受けてしまう。
しかし実際に作業することは非常に面倒なので、すぐ部下に振る。
受けた部下は、振られた仕事の内容についてタケル君に質問する。
するとタケル君は冷たく答えるのである。
「知らない。○○さんに聞いてみてよ。」
止む無く部下は○○さんに聞く。
「え?全部タケルさんに説明したよ。資料も渡したけどなぁ。」
実はタケル君、何を依頼されたか完全に把握できていないのである。
その上、渡された資料も内容をチェックしないままどこかに放り出したてしまうため、部下に何を渡してよいのかわからないのである。
このような行為を繰り返される部下たちはだんだんタケル君の言うことを聞かなくなり始める。
そこでタケル君は次の行為に出る。
「○○部長の命令です」
とコメントを追加するのである。
すると多くの部下たちが素直に言うことを聞き始めた。
そこに筆者がたてついた。
筆者に対して、
「××さんから回答を求められています。今日中に!」
とメールしてきたのである。
筆者の知る限り、求められている内容について××さんは一度もかかわっていない。
なのにどうして××さんから聞かれるんだ?
そこで筆者は
「なんで××さんが聞いてきたんですか?」
と質問してみた。
もちろんタケル君はぶつぶつ言ったまま回答してくれなかった。
このことを同じ部署のAさんに話したところ、
「そうなんだよ。タケルさん、最近"事業部長命令です!"ってやたら言って来るんだよ。しかも"こ野メールは転送不可です"って言うんだよ。おかしいよな?」
と言ってきた。
なるほど、これは自分に有利な回答を引き出すための手段かな?
そんなある日、タケル君から一通のメールが入った。
「業績報告会を開きます。今回は一人づつ発表してもらいます。事業部長にも参加していただけるよう調整する予定です。」
ほほう、今度は事業部長ですか?
しかし今回は嘘だって事がバレバレですよ~。
何しろ渦中の事業部長は海外出張中で、調整もなにもできない場所にいるのだから。
・・・はぁ。
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