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夏の「北東北に進路を取れ」 -2- [旅日記]

二日目、朝6時30分起床。
普通の休日ではありえない程、早く起きた。
天気は、曇っているが薄日が差しており、部屋から十和田湖はうっすらとしか見えない。

そこで朝食までの時間、十和田湖まで散策することにした。
十和田湖畔の宿泊施設・観光施設の多くが、子ノ口から休屋までの主に青森県側に集中している。

先に書いたとおり、十和田ホテルは秋田県側の子ノ口のほぼ対岸に位置するため、ホテルの周辺に観光施設と呼べる物はない。
しいて言えば、湖畔に桟橋があるだけである。しかしこの桟橋も何かに使われている様子はない。

湖畔に下りる道は、かつてホテルへの入口に使われていた道路である。

車一台分ほどの幅しかない道は、路面の一部に苔が生えている。
ホテル下の道路を横切り、そこから湖畔まで林の中を抜けていくと程なく十和田湖に着く。

湖は静寂に包まれていた。
時折耳元を飛んでいくトンボの羽音や、木の枝が落ちる音以外何も聞こえない。
更に湖面が霞んでいるために、対岸の景色は何も見えない。

それは静寂に慣れていない筆者にとって、ある意味恐ろしくもあった。

しばらく静寂に圧倒された後、朝食を取りにホテルへ戻る。

◆ ◆ ◆

ホテルをチェックアウトすると、子ノ口を目指す。
天気が良いので奥良瀬渓流をサイクリングすることにしたのである。

ところが子ノ口の駐車場がよくわからない。
・・・いや、一見するとかなりの車が止まっている場所があるが、そこが駐車場なのかどうか良く分からない。
そこで筆者、何を思ったのか奥入瀬川の下流にある「おいらせ渓流観光センター」に向かった。

子ノ囗で借りた自転車は「おいらせ渓流観光センター」で返却する事が可能である。ならば「おいらせ渓流観光センター」で借り、子ノ口で返すのも良いだろう・・・と思った次第。

思い通り、「おいらせ観光センター」の駐車場は空いていた。
迷わず車を停めると、レンタサイクルの受付に行く。
受付の人「ここに戻りますか?」
筆者「(途中でバテちゃうと)その可能性もあります。」
受付の人「まっすぐ子ノ口まで行って、バスで戻ってくる人も多いですよ。ゆっくり見て回っても、2時間くらいで着いちゃいますよ。」
筆者「そうですか・・・、じゃ子ノ口で返してバスで戻ってくるか。」

後々、これが甘い決断だったことを筆者は思い知ることになる。

レンタサイクルを借り颯爽と走り出す。
最初の目的地は石ヶ戸のビジターセンターである。
実質ここまで何もないから。
ビジターセンターまでの距離は・・・5.3km・・・え?5.3km?

意外に遠いじゃないか。

つ~ことは、最後まで行くと・・・14.2km。

◆サイクリングマップ

奥入瀬渓流の全長がほんの4~5kmと思っていた筆者。
「行けるだろうか・・・」
日ごろの運動不足を痛感しているだけに、一抹の不安を感じたのは言うまでもない。

先に書いたとおり、おいらせ観光センターは子ノ口からみると奥入瀬川の下流にあたる。
つまり筆者たちは、川の上流に向かって走るわけである。
・・・走って最初の上り坂を見て気が付いた。

う~む・・・。

20分ほど走って、石ヶ戸のビジターセンター到着。
すでに体中汗だらけである。

ここで昨日雨でちゃんと見られなかった川まで降りる・・・いかん、膝が笑ってる・・・。
それでもなんとか川岸に降りることができた。

川縁では子供たちが水遊びをしていた。
その脇で、筆者はぐったりと買ってきた水を飲んでいた。
・・・いかんなぁ。

自転車に戻り、気を取り直して子ノ口まで走り始める。
以下、渓流沿いの写真を・・・。

阿修羅の流れ・・・急な登坂の途中にある。

千筋の滝・・・対岸から撮影

雲井の滝・・・国道に自転車を止め、少し入ったところにある。風が気持ちよい。

白糸の滝とその周辺の流れ・・・この辺でスズメバチに追われた。
 

そして銚子大滝・・・昨日よりちょっと多めに水を流してます。

12時20分過ぎ、ようやく子ノ口に到着した。
受付で自転車を返す。
「お疲れ様~。時間は、ちょっと過ぎてるけどおまけね。」
レンタサイクルは2時間630円であるが、筆者たちは10分ほどオーバーしていた。

そのまま観光センターに戻るためバス停に向かうと、申し合わせたようにバスが到着。
12時35分発八戸行のバスに乗る。
車内は冷房が効いていて快適である。
奥入瀬渓流沿いに走るため、所々ビューポイントで停車しながら観光案内をしてくれる。
ついさっき自転車で通ったところを、ちょっと上からの視点で見ることができてこれも面白い。

程なくバスは「おいらせ観光センター」に到着した。
自転車で2時間ちょっとの距離を約20分で戻ってしまった。

昼食は奥入瀬観光センター内の渓流庭園で八申田和牛のバーべキューを食した。
1人前1155円・・・と言う値段に惹かれたのだが、肉の量は少なめだった。
これに野菜とご飯・味噌汁をつけると一人あたり1800程度になる。
大して安くない。
まぁ、思った以上に旨かったので“良し”とする。

昼食後、本日の宿泊先がある鯵ヶ沢を目指す。
国道103号線を通って、笠松峠を超え、八甲田山の裾野を走っていく。
なかなか気持ちの良い道である。

途中、酸ヶ湯温泉を通る。
道端に「まんじゅうふかし」という看板を発見。
「ほほう、ここが「闘痔の旅」で出てきたところか・・・」
などと思いながら通過、ひたすら国道を走った。

◆ ◆ ◆

本日の宿泊先はホテルグランメール山海荘、外観は海沿いの小さな町には似つかわしくない洋風建築のホテルである。

17時20分頃ホテルにチェックインする。
中に入ると、やはりロビーは洋風。
が、部屋は純和風な造りだった。
ちょっと妙だな。

ひと休み後、温泉に入りに行く。
ここの温泉は少々しょっぱいが、昼間思い切り汗をかいた体には非常に心地よい。
ホテルが高台に位置しているため、露天風呂から海が良く見えるのも良かった。
薄曇りで、夕日が見えなかったのが残念かな・・・。

風呂の後は、食事である。
海沿いなので、海の幸を堪能できるか・・・とも思ったが、それほどでもなかった。
強いて言えば、「西海岸産 活鮑踊り」くらいか?

しかし西海岸ってどこですか?

食後、筆者は思い切り寝てしまった。
運動不足の分際で自転車を14km乗ったのが響いたのだろうか・・・。


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