かんちゃん(仮名)　-5-：雑用係のひとりごと：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

かんちゃん(仮名)　-5-　[がんばれ!かんちゃん!!] [編集]

ご無沙汰しています。
7月末あたりから仕事が異常な状態に陥ってました。
本日より短い夏休みですので、ちょっとばかり更新します。

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

実家に一時帰国中、突然元の上司たちの訪問を受けたかんちゃん。
彼は帰国の意思を二人に強く訴えた。
この訴えを聞いた上司は、かんちゃんに精神科の診断書を取るよう命じた。

「精神的疾患を理由に帰国したほうが人事的に有利」という判断だった。
この話を聞いた筆者は
「本当に有利か？」
と、感じたのはいうまでもない。

実は筆者たちもかんちゃんと会う予定があった。
もちろん、唐突に実家を訪問するという不躾なものではない。
有志数人と共に、勤務先近くの焼肉屋で待ち合わせたのである。

参加者は、中国赴任の経験があるJさん、筆者と共にかんちゃんと同じ部署にいるFさんなど。
いずれも、考えの違いはあるがかんちゃんのことを案じていた。
そしてそれぞれの立場でかんちゃんに話し掛けた。

そんな中、筆者はかんちゃんに気になっていたことを聞いていた。
「中国で安らげる場所はないの？」
「･･･ありません。」
「じゃあ、君にとって安らげる場所はどこなの？」
「･･･自宅です。」
「それは両親がいる場所？」
「はい」
「そうなんだ･･･。その今、安らげる場所は、5年・10年たっても永久的に今のままなの？」
「・・・」
かんちゃんは上を見てしまった。

･･･言い過ぎたかな。

翌日、Jさん宛てにかんちゃんからメールがきた。

昨日は翌日に仕事があるにもかかわらず遅くまでありがとうございました。

私は今の自分が情けなくて世界で一番嫌いな奴が自分自身になってしまっています。
そんな私の事を心配してくださり皆様には感謝しています。

私の大きな欠点として思っていることをうまく話せない、というものがあり、昨日
せっかく信頼できるメンバーということで集まっていただいたのに私が何に悩んで
いるのかが皆様によく伝わらなかったかと思います。後になって、こういうことを
話しておけば良かったと思うのはいつものことですが。

昨日Jさんが帰られた後、Fさん、pochiさんには少し話をしました。
先日、Jさんにも話しましたが私の悩みは以下のようなものです。

最初は日本を離れること、異国の地に何年もいなければならないことが
最大の試練と思っていました。多くの他の駐在の方にとってはそうなのでは
ないでしょうか。

今の悩みは「自分に向いていない事で外に出されてしまい、やるべきことができな
い、それによって他人に迷惑をかける」ということです。

他の人の役に立たないだけならまだしも迷惑をかけるということになっては、
そこにいることはできないと思います。

部署を変わりたい考えがあったところに海外行きの話しがきて外に出され、環境の
変化に加えて想像以上の仕事の難しさにこの先どうなってしまうのか全くわからな
い、途方にくれてしまっている状態です。

おまえは苦手を克服する努力をしたのか、分からない事は他の人に助けてもらえれば
いい、ということをよく言われますが、これは適性の問題、努力によってどうにもな
らない部分だと思います。向いていないことを無理に続けてだめになりたくない、と
いう気持ちが強いです。

自分は進む道を間違えたのか、更につきつめれば自分はこの世界で生きることは
できないのか、というところまで考えがおよんだこともあります。

今となっては恨んでいる人など誰もいません。自分がしっかりしていればよかった
ことです。

多くの方々にご心配、ご迷惑をかけてしまい申し訳なく思っています。
昨日も皆様の話を聞いて、前向きな答えをしなければいけないと思いましたが、どう
してもそういう気になれないのです。

今は帰りたいという気持ちと皆様の期待に答えたいという気持ち、その他の色々な
気持ちが入り混じっていて心が壊れかかっています。上司と何度が面談したなかで
今の状態は危険と判断され、先日精神科の病院に行かされました。

このような事情で皆様の期待に応えることができず早く帰ってきてしまうかもしれま
せん。
情けない奴と思われるでしょうが、分かって頂きたいのです。

長々と申し訳ありません。昨日言えなかったことが少しでも伝わったでしょうか。